アクティブラーニングで実験科目の教育を変える

実験科目において、自主的に学ぶためにはどのようにしたらいいのかをアクティブラーニングを使った授業の記録

食品の有機酸について ピア・レビュー方式で学習する 自分の最終意見と他の人の意見で興味深かったもの

与えられた課題を調べて、

foodscienceal.hateblo.jp

 

班の中で発表しました。

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班の中での発表の結果、班の中で意見が違ったというものをあまりなく、自分の意見が変わった学生もいませんでした。 班の他の人のコメントで興味深かったものとしては次の意見がありました。

・お酢を作るには発酵が必要だとわかった

・牛乳が腐敗すると酸度が上がる、乳酸が増える

 

今回の目的は、その食品の製造方法を知ることにより、設定されている基準値を“なるほど”と納得することです。

お酢は、発酵により酢酸が作られます。そのため一定数値以上の酢酸がないと、お酢になりません。そのため、酸度の基準が ○%以上 となっています。(○の数字の部分は原料により違いがある)

牛乳は、腐敗をすると牛乳に含まれている乳糖が分解されて乳酸が生成されます。そのため、腐敗の指標を乳酸の多少で判断するため、0.18%以下 (ジャージー種の牛乳は0.2%以下)となっています。

ヨーグルトは乳酸菌による発酵で作ります。これにより乳酸が生成されるため、乳酸酸度は、各社自主基準ですが設定されています。

つまり、各食品がどのように作られているかを学ぶことは、食品学の基本であり、その知識があってこそ、法令の数値の内容を理解することができます。

自分で調べるだけでは、時間的な制約により、十分に調べきれないまま終わってしまいますが、班の中で調べきれてない部分を発表という形で補完しあうことによって、不足していた知識のピースを埋めることができたようです。

さらに、発表をするという過程を踏むことによって、調べた内容が知識として定着していなかったことを改めて自覚した生徒もおり単に調べて写す(←よくあること)だけではダメなんだということがわかったというのも本人にとっても大きな収穫だったと考えます。